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私のモデル論
四年目に突入するモデル活動。
今だ売れっ子で引っ張りだこ、だなんて状態ではありません。
ですが、この4年間培ってきたものがたくさんあります。
モデルとしてだけではなく、人間としてももちろんそうです。
以前お話した通り、ふとしたきっかけでモデルを始めたTOKO氏。
モデル活動を始めた頃は異常に痩せていて、身長155cmなのに体重は38kgをきるという気持ち悪いくらいのガリガリっぷりでした。
写真は「真実を写す」と書きます。
まだモデルを始めて三ヶ月しか経っていない頃の写真を見ると、モデルとしての方向性が全く決まっていないのが写真から伝わってくる写真ばかり。
我ながら恥ずかしいです。
下品な作品から、ファッション系、ビューティ系、ポートレート。
色々な撮影を様々なカメラマンさんと重ね、それを通してモデルにも色々な種類があると知りました。
そして、21歳の頃。モデル活動を2年目にしてモデルとしての方向性が決まりました。
私がなりたいのは、
ハイファッションモデルだと。
ハイファッションモデルとは、端的に言うと、パリコレなどのショーに出演されたり、VOGUEなどの世界最大級ファッション雑誌に載る、身長175cm以上で手足が細くて長く、9等身や10等身の頭も小さい、頬骨がくっきりでているのが特徴のモデルさん達のことです。
服を着ているのにセクシーで色気がある。
水着や下着の写真でも、健康的に絞まって芸術的なオーラが出て全く下品じゃない。
ビクトリアーズシークレットのモデル、ビクトリアーズエンジェル達が世界中でひっぱりだこなのは、セクシーなだけじゃなく、気高く気品があり、その上ただ細いのではなく健康的に絞られた美体、コミニュケーション能力の高さにモデルとしてのストイックさが体を見ればすぐにわかるからだと思います。
極論を言えば、ハイファッションの撮影ではたまに見る、おっぱい丸だしな写真なのにエロくない・下品じゃない。
パリコレなどでも胸が丸見えな衣装を着て堂々と歩かれる姿を見て、私は下品さやエロさを全く感じないのです。
そのような作品に仕上がった写真は躊躇せず公開しています。
そんなモデルに私は
「かっこいい・・・!」
と本気で思います。
私がかっこいいと思うように、同じ女性に
「品格を感じるかっこいいモデル」
と思っていただけるのが、モデルとしての最大の幸せです。
だがしかし・・・!
TOKO氏、背が小さいのです。
155cm、現在40kg。
ハイファッションモデルとして小さいと言われているケイトモスも167cm。
TOKO氏にはとても届かない高さです・・・
身長だけは手術する以外にどうにもできません。骨をわざと折って身長を伸ばすイリザロフ法も本気で考えましたが、費用が600万円かかるのと(保険も私の場合は整形扱いなのでおりないと思います)副作用とかかる期間を考えるととても厳しいと思いました。
ありのままの自分で闘うしか道はありません。有り難いことに頭が小さく、日本人らしい顔つきと厚い唇、綺麗な黒髪を両親からもらったのでそれを活かして今までもこれからもやっていきます。こんな私でもお仕事してくださる方々には感謝してもしきれません。
このままの私でVOGUEに載るのがモデルとしての一番の夢です。
逆になりたくないモデル像もハッキリしています。
下品ですぐ脱ぐのに体はだるんだるんで締まりがない、
男性にはウケて女性にはひかれてしまうモデルです。
私は、自分が母親になったとき
「ママ昔モデルだったんだよ〜」
と、子供に見せられる写真の一部でありたいのです。
将来、我が子に見せられないような写真の一部にはなりたくないのです。
アマチュアカメラマンさんとモデルさんがホテル撮影を行い、下着姿のモデルさんを前に、カメラマンさんが男性器を出してしまったという話が身近にあり、私としてはカメラマンさんはもちろんルール違反していますが、ホテルで下着姿を撮らせるモデルさんもそのような可能性を加味すべきだと感じました。
脱がなくても、胸がなくても、モデルとして体を美しく健康的に絞めていれば、本当に本物ならば、どんなカメラマンさんにも求められると思うのです。
そして、一度セミヌードや下着姿を撮影してしまうともとには戻れません。
下心のあるカメラマンさんばかりが定着してしまうと、普段着での撮影を望むカメラマンさんがぐんと減り、SNSでも男性からの下心満載な下品なコメントで埋め尽くされます。
そして何より、女性として軽く見られ、同性には軽蔑されたり、脱がないと撮影依頼が来ないモデルになると思います。
そんなモデルさんは「どこを目指しているのか」が私とは全く違うのでなぜ脱ぎまくるのかわかりませんが・・・。
ない胸を寄せても仕方がない。私は下品な下着撮影は行いません。
下着撮影はカタログ用商品撮影でしか今後行う気はありません。
髪ブラは一種のポーズと捉えているので髪ブラはしますが、下品な作品に仕上がった場合はネット上には載せません。
お仕事として撮影の依頼をいただいたら、どのようなイメージで撮られたいのかをじっくり聞いて、ヘアスタイルにメイク、ファッション全てをカメラマンさんのご希望のイメージに合わせられるように努めています。当たり前のことですが。
ナチュラルなら薄いメイクに女の子らしいけどシンプルな服、かっこいいならきついアイメイクに皮のジャケットなど。
全力でイメージされるものに近付きたいと思っています。
長い時間をかけてモデルとしての方向性が定まり、今のモデルとしての私は方向性や考えに沿って行動できていると思います。
「本物になりたい」
これが私の目標です。